電子竹林:Blog

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「もののけ姫」

導入部から緊張感一杯の展開。最後まで実に面白かった。やはり、宮崎アニメはクオリティが異常に高い。他の追従を許さない感があります。特に今回の、霧、水、雲、霞といった自然描写のうまさと言ったら驚くばかり。ディズニーにも、このアニメでの自然描写の専門家がいて「ポカホンタス」などで腕をふるっていたけど、この「もののけ姫」の描写には舌をまくでしょう。自然と人間の共存関係という、「ナウシカ」から綿々と続くテーマとして見ると話は複雑。従来の様な単純な図式では見られなくなってます。より現実的な幕切れであるため、逆に「ナウシカ」などのような単純なハッピーエンドで終われずに、心にひっかかかるものがあります。どちらかというと、理想論、能天気なハッピーエンドの方が好きだった。舞台を中世期末の日本と解説しているけど、どちらかというと「ラピュタ」や「ナウシカ」の様な時代も場所も未知の世界観を持っています。藤原カムイの「雷火」の様な時代背景の方が感覚に近かったです。鉄文化との接点という意味で、より「雷火」との類似があるし。