電子竹林:Blog

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「アフォーダンス-新しい認知の理論」☆

佐々木正人 岩波書店 岩波科学ライブラリー12。アフォーダンスについては、デザインや認知の分野で多少は聞いた事はあったが、まとめた本を読んだのは初めて。というか、アフォーダンスについてまとめた本はこの本しか知らないが(^^;)。「情報は人間をとりまく環境そのものの中に実在している」と説く、生態学的認識論アメリカの心理学者ギブソンと、その後継者=ギブソニアンの話。ファイ(仮現運動)現象(離れた交互に点滅する二つの電球があるスピードを越えると位置の知覚ではなく、移動運動として知覚される)の話や、メロディは移調し要素音を変えても同じメロディに聞こえる事からゲシュタルトの存在を説明し、「ゲシュタルトの知覚は要素を感覚する事と同じレベルで起こる」と展開させる。非常に面白かった。