電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「まだ科学が解けない疑問」☆

ジュリア・ライ、ダヴィッド・サヴォルド編 昌文社。1991年で日本の発刊。だから、話題としては'80年代の科学の話だとは思うけど、ほとんどは現代でも通じると思う。著者ジュリア・ライは「サイエンス」の元編集委員。もともと、アメリカ科学振興協会から違う形で出版されたものをものらしい。しかし、単純であるが故に解かれていない問題がいかに多い事か。なぜ夢をみるのか、なぜ眠るのか、言葉の始まりは、なぜ音楽が好きか、なぜ男は女より大きいのか、なにが老化を引き起こすのか。当然、判っていそうなのに実は判ってないという話題も多い。なぜ涙を流して泣くのか、なぜ煙にまかれると人は死ぬのか、麻酔をするとなぜ痛みがなくなるのか、アスピリンはなぜ痛みをやわらげるのか、鳥はどうやって飛ぶようになったのか、地球の気候はなぜ安定しているのか。結局、科学が判った事というのは実に限定的という事がよく判る。21世紀へ向けて、20世紀、人間は何をやってきたのか、こういうまとめは非常に有効だと思う。