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「LAコンフィデンシャル」上 -L.A.Confidential - James Ellroy

ジェイムズ・エルロイ、文春文庫。映画「LAコンフィデンシャル」の原作。著者は「ブラック・ダリア」のジェイムズ・エルロイ。「ブラック・ダリア」「ビッグ・ノーウェア」「LAコンフィデンシャル」「ホワイト・ジャズ」で「暗黒のLA四部作」は完結するそうである。エルロイと言えば十歳の時に母親を惨殺された経験が有名だが、本書でも随所にその影が落ちている。また、父性的な強さへのあこがれも主人公に投影されている。人物の書き込み方や、エピソードの積み重ねは見事。内容的にはちょっと長すぎる気がするけど。映画ではあまりに簡単に省略されてしまった人物的背景などが読めるのがいい。映画ではあんまり好きになれなかったエド・エクスリーが結構いい奴に思えた(^^;)。