ジェイソン・ケリー、集英社文庫。主人公は2000問題(Y2K)対策専門の会社社長。2000年問題のシミュレーション小説。「油断」や小松左京「都市消失」「日本沈没」の様な、ある事件から社会の動きをシミュレーションしてみるような小説だと思っていたが…。でも実際はちょっと違っていた。Y2Kがメインではあるのだけど、後半、軍事サスペンスの要素がちょっと強いかも。しかし、組み込みチップが入っていればヘリコプターも自動車もミサイル2000年にぴたりと止まってしまうという設定が納得出来ない部分も多いけど、まあ、小説としてはそれなりに上手く書けていて面白く読めた。