電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

1999-05-02から1日間の記事一覧

「ローズマリーの息子」- Son of Rosemary - Ira Levin

アイラ・レヴィン 早川書房「ローズマリーの赤ちゃん」の続編。寡作で知られる、アイラ・レヴィンがいつの間にか続編を出しているとは知らなかった。舞台は1999年、27年年間の昏睡からさめたローズマリー、悪魔の子アンディは世界的な新興宗教の教祖になって…

「香港記」

大橋健一 NTT出版。香港旅行に行く前に読む。著者は、神戸教育大学都市人類学の助教授。ハリガミ、乗物、日本語看板などなどの雑多な話題な話題について考現学的に書いてる。あとがきで著者が書いてあるように、山口文憲の「香港旅の雑学ノート」の影響を受…

「映画監督術2」- Cinematic Motion -

スティーブン・D・キャッツフィルムアート社「映画監督術」の続編。前作よりも、実践的な配置演出サンプルを主眼においている。基本的な所から、車等の狭い空間での方法論まで。図が多くなって、やや中身が薄くなった感じがするけど、映画をよく知る上では面…

「野菜探検隊世界を歩く」

池部誠、文春文庫ビジュアル版。本書の文庫版は、文芸春秋の「野菜探検隊世界を歩く」1986年と「野菜探検隊アジア大陸縦横無尽」1990年のダイジェスト版。野菜の祖先である原生植物が何かということ、どういうルートで世界に広がり、どういうルートで日本に…

「十一番目の戒律」- The Eleventh Commandment - Jeffery Archer

ジェフリー・アーチャー。新潮文庫。香港旅行中に読んだ本。この本の解説を読むまで知らなかったけど、ジェフリー・アーチャーは、A) 一代記サクセス・サクセスストーリB) ポリティカル・スリラーC)短編集のローテーションで二年に一冊のペースで書いている…

「パニックY2K 2000年1月1日00時00分」- Y2K:It’s ready too late - Jasosn Kelly

ジェイソン・ケリー、集英社文庫。主人公は2000問題(Y2K)対策専門の会社社長。2000年問題のシミュレーション小説。「油断」や小松左京「都市消失」「日本沈没」の様な、ある事件から社会の動きをシミュレーションしてみるような小説だと思っていたが…。でも…

「爆笑問題の日本原論」

爆笑問題。解説で小林信彦も書いているけど、漫才を文章にする技術がうまい。ブラックなジョークは漫才なら気にならないけど、活字にするとかなりひっかかるものが出てくると思う。その辺を巧みに処理する技術が上手い。ただし、ネタ的には、漫才で聞いた方…

「映像編集の秘訣」

(協)日本映画・テレビ編集協会編 玄光社MOOK。「映画監督術」、「映画監督術2」を立て続けに読んだので、ついでに日本ものの編集術の本について読んでみる。確かに日本とハリウッドの違いが解る。ハリウッドはシステムであるが、日本は職人である。これは本…

「キメラ暗殺計画」

小野博通 角川書店。第13回横溝正史賞優秀作(1993)詰まらないという話を聞いて、試しに借りて読んでみたら、超詰まらなかった。ストーリは、日本で米国大統領暗殺を阻止する医者の活躍。しかし、文章が下手、ストーリに無理がある、人物像が納得出来ない、主…

「キラー・ウィルスを撃て」

長谷川潤二 集英社。書き下ろし。中国雲南省の奥地でひとつの村を全滅させる、強力なインフルエンザが広がる。それに端を発する生物兵器をめぐる各国間を巡るサスペンス…のはずが、な、なんともつまらない。バイオ+ポリティカルアクションものという予想を遥…

「香港旅の雑学ノート」☆

山口文憲 新潮文庫。山口文憲のこの本は旅行ガイド(?)のエポックメイキング、名著として有名。香港に行く前に再読。旅行というよりは考現学を視点に入れた所が凄い。今回、同じ頃に読んだ「香港記」も山口文憲から香港を知った世代。でも、比較するとやはり…

「食べ物が語る香港史」☆

平野久美子 新潮社。面白かった。香港とその食に興味があれば楽しく読めると思う。香港に英国人がやってきた19世紀から現代まで。扱われているのは雲呑麺、咸魚、臭豆腐、鶏脚湯、阿一鮑魚、魚翅湯、亀ゼリー、XO醤、泡沫紅茶などなど。この本に出てくる90年…

「催眠 - hypnosis」

松岡圭祐 小学館文庫。映画「催眠」の原作。映画を観るより前に読む。ニセ催眠術師・実相寺則之、その前に突然現れた謎の女・入江由香、東京カウンセリング心理センターの催眠療法科長・嵯峨敏也。心理学、催眠術を軸に次第に由香の正体が明らかになっていく…