電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「旅と道具-豊かな旅を創るハードとソフト」

佐貫亦男朝日文庫。タイトルからは、旅行における荷物とか、そーいう話だと思っていた。確かに目次には、履物、服装、カメラ、写真と並んでいるのだが、どうも中身は違っている。著者は1908年生まれ。すでに二年前に亡くなっているがまったく爺さんの昔話としか思えない内容ばかり。何しろ、初めての海外旅行は、ナチス政権下のドイツ。初めてパリに行ったのは、ナチス統治下の時代だし、飛行船の旅の優雅さを今ごろ自慢されても困ってしまう。老人の昔話に付き合っているつもりで読んでいるなら面白いのだけど、今の時代の人が読んで、旅行に役に立つとは思えない。