電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「眠れぬイヴのために」

ジェフリー・ディーヴァー 飛田野裕子訳 早川書房。- Praying for Sleep - Jeffery Deaver「ボーン・コレクター」があまりに面白かったので、ジェフリー・ディーヴァーの他のも読んでみる。大きな嵐が近づく中、殺人犯の患者マイケル・ルーベックが精神病院から脱走。証言者のリズボーン・アチスンの元へ復讐に向かうと思われた。それを追う、リズボーンの夫、ルーベックの主治医コーラ、そして懸賞金目当ての元警官ヘック。読み終わって見ると面白いけど、中盤までは結構苦痛だった。なんとも話の見通しが悪くて、誰が主人公なんだか、誰が悪者なんだか、事件となっている「インディアン・リープ事件」とは何か、さーぱり判らずに、誰にも感情移入出来ない。最後の展開はさすがに上手いと思うけど。ジェフリー・ディーヴァーって人は、物語の背景の研究が深くて、特に犬を使った探索なんかはかなり面白くてさすがと思わせる。でも、「ボーン・コレクター」とは余りにレベルが違うと思う。