電子竹林:Blog

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「エニアック-世界最初のコンピュータ開発秘話」

Eniac:The Triumphs and Tragedies of the World's First Computer。- Scotto McCarthney。スコット・マッカートニー著 日暮雅通訳 パーソナル・メディア1941年、ペンシルヴェニア大学ムーア・スクールで出会ったモークリーとエッカートの二人は、砲弾の弾道計算を素早くする機械を求めていた陸軍から資金援助を受け、床面積1800平方フィート、重量30トン、真空管18000本を使う「ENIAC」を完成させる。前半はエニアック完成の物語を綿密に描く。後半は、"プログラム内蔵方式というアイデアは実際はどこから出たのか"を追及する事により、ファン・ノイマンの「コンピュータの父」という称号が、実際はモークリーとエッカート二人のものでは無いかという疑問を追求。その後は、アタナソフ博士との30年の特許紛争などなど、ドロドロした話。後半よりは、前半のエンジア魂溢れる物語の方がわくわくさせられる。著者はウォールストリート・ジャーナルのスタッフライター。文章はまとまって判りやすいし、なかなか上手い。