電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「文明崩壊~滅亡と存続の命運を分けるもの」上下

ジャレド・ダイアモンド。過去に繁栄しながらその後崩壊した文明、イースター島、マヤ、北米アナサジ族、グリーンランドなどと、その比較事例を1.環境被害、2.気候変動、3.近隣の敵対集団、4.友好的な取引相手、5.環境問題に対する社会の対応という5つの枠組みで比較する。同じ様な環境でありながら生き抜いた要因を分析しているのが新鮮で前向き。環境にあった社会の構築の重要性が分かる。前作「銃・病原菌・鉄」よりは新鮮さは無いが、研究の方法論も納得がいくし、悲観論的な環境でなく積極的な提言があるのがいい。(memo:ティコピア島の人口制限=性交中絶法、堕胎、嬰児殺し、独身、自殺)(memo:英経済学者マルサス-人口の増加は食料生産の増加を上回る=人口は幾何級数的、食料は算術級数的)(memo:最終氷期は現在の平均気温より5度低いだけ)(memo:12の環境問題=天然資源の破壊枯渇(棲息環境破壊、野生の魚介類資源枯渇、生物多様性減少、土壌浸食)、天然資源の限界(化石燃料枯渇、真水資源枯渇、光合成の限界)、人類の作ったもの移したもの(毒性化学物質、外来種温室効果ガス)、人口(人口増加、人口増加による環境))(memo:90日思考=三ヶ月以内に表面化する危機にのみ焦点を当てる近視眼的思考)

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