クリス・クラウス監督脚本。刑務所のピアノ教師として働くトラウデ・クリューガー(モニカ・ブライブトロイ)は、ピアノの才能を持ちながら過去の事件から心を閉ざしているジェニー・フォン・レーベン(ハンナー・ヘルツシュプルング)に出会い、特別レッスンを始める事にするが…。ドイツアカデミー作品賞主演女優賞。かなり描き足りない部分も多く物語として未消化な所に不満感はあるが、それなりに感動的。二人それぞれの過去もやや曖昧、二人の心の触れ合いも理解できない部分がある。その辺の未消化さが最後の演奏まで引きずって、余り素直に聞けない。あの演奏は嫌いな人はいると思うけど個人的には予想外で楽しめた。人には過ちも傷もあるというテーマは明確で共鳴も出来る、もうちょっと丁寧に描けていたら傑作だったと思う。
