電子竹林:Blog

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「魍魎の匣(もうりょうのはこ)」

原田眞人監督脚本、京極夏彦原作(未読)。昭和27年の東京、探偵の榎木津礼次郎(阿部寛)は元女優の袖木陽子(黒木瞳)の失踪した娘・加奈子の捜査を、小説家の関口(椎名桔平)と記者の敦子(田中麗奈)は新興宗教・深秘御筥教の謎を追い、刑事の木場(宮迫博之)と青木(堀部圭亮)は電車事故から"匣館"と呼ばれる美馬坂近代医学研究所を疑う、3つの事件を追う者たちは京極堂こと中禅寺秋彦(堤真一)の元に集まるが…。実相寺昭雄監督による「姑獲鳥の夏」(id:zom-1:20050718#p1)は嫌いじゃなかったけど、今回のはどうも全体に複雑な背景の説明が台詞ばかりで映像化が上手くない。俳優は関口が永瀬正敏から椎名桔平に代わっただけなのに、その他の実相寺の映像的なイメージをチャラにしているのも理解出来ない。中国ロケによる戦後の町並みの再現、大谷石の採掘場、首都圏外郭放水路など意欲的に使っているのは分かるが、映像そのままで工夫が無い。全体にイマイチな印象だけど、原作ファンが観るとまた違うかも…。

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