電子竹林:Blog

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「赤をみる~感覚の進化と意識の存在理由」- Seeing Red - Nicholas Humphrey

ニコラス・ハンフリー。著者は英国の進化心理学者、2004年のハーバード大の講義「赤を見る」の書籍化。"赤を見る"という経験ひとつに絞り、視覚のクオリア、感覚、知覚、感情、意識を解き明かしていく。アメーバーのような原生生物が自分の内と外を区別する際の、外部刺激に対応した内部の「身悶え」に感覚の起源を見いだしいてる。"感覚的な活動がまるごと「潜在化<プライベタイズ>」されたのだ。感覚的な反応を求める指令信号が体表にいたる前に短絡し、刺激を受けた末端の部位まではるばる届く代わりに、今や、感覚の入力経路に沿って内へ内へと到達距離を縮め、ついにはこのプロセス全体が外の世界から遮断され、脳内の内部ループとなった"…、面白く判りやすい気がするが、実は難しい。

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