電子竹林:Blog

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「櫻の園-さくらのその」

中原俊監督、関えり香脚本、吉田秋生原案。ヴァイオリニストの夢を諦め、名門私立女子高・櫻華学園に編入してきた結城桃(福田沙紀)は規則だらけの学校に不満を覚える。ある日、桃はあかずの部屋と呼ばれる昔の演劇部の部室でチェーホフの「桜の園」の台本を見つける…。1990年版「櫻の園」は邦画生涯ベスト5に入るほど思い入れがある作品。今回のは監督自身によるリメイクでもない、続編でもない位置づけだけど、まあ適度に前作や原作のイメージを壊さずに再構成してはいる。ツーショット写真のシーンはあるにしても、赤星真由子(寺島咲)は演技はいいがキャラが弱くて活きてこない。小笠原葵(杏)は存在感あるし、ラネーフスカヤになった姿は素晴らしい。素直に真由子と葵を中心にすればいいのに、なんで中途半端な桃(前作で言えばつみきみほ)がメインなんだろうか。各々の心理描写も薄っぺらい。やはり前作は傑作という印象。中島ひろ子つみきみほ白島靖代は良かったなあ。なぜか、撮影のレベルがかなり低い。

http://www.sakuranosono-movie.jp/