電子竹林:Blog

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「真夏のオリオン」

篠原哲雄監督、池上司原作「雷撃深度一九・五」、映画化原作飯田健三郎/福井晴敏監修。倉本いずみ(北川恵子)の元に送られた、米国海軍の駆逐艦艦長の遺品から見つかった一枚の楽譜により、いずみは鈴木老人を訪ねる。1945年8月、日本海軍はアメリカ海軍の沖縄への燃料補給路を断つために5隻の潜水艦を配置。最終防衛をまかされたイ-77の艦長・倉本(玉木宏)は、親友イ-81の艦長・有沢(堂珍嘉邦)の妹、いずみの祖母・有沢志津子(北川恵子)の楽譜をお守りとして持っていた…。駆逐艦vs潜水艦となると、古くは「眼下の敵」など知恵を絞った戦いになるが、やはり色々な所で使われている戦術が多いのであまり新鮮さはない。クライマックスのトリックだけは、斬新でちょっと驚いたけど(公式サイトのIntroductionを読むと、この部分だけを使いたいから原作にして、あとは映画化原作で再構築した模様)。登場人物がいかにも現代人って感じで、なんかリアル感が無いし、潜水艦の中の閉塞感が感じられないのは残念。回天を嫌い、部下を家族のように思う、玉木宏演じる倉本の人間像はなかなかよかった。まあ、全体にはそこそこ観られるぐらいか。

http://www.manatsu-orion.com/