電子竹林:Blog

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「バッタ君町に行く」- Hoppity Goes to Town -

デイブ・フライシャー監督原案脚本、マックス・フライシャー制作。柵が壊れ、通行人により危険な場所となった野原に住む虫たち。蜜蜂ハニーの元へ長旅を終えた恋人のバッタのホピティが帰ってくる。ホピティは安全な土地への移住を提案するが、ハニーを狙う金持ちカブト虫ビートルはそれを妨害しようする…。三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー。1930年代のディズニーのライバル、「ポパイ」、「ベティ・ブープ」のフライシャー・スタジオ(ロトスコープ、セットバックはフライシャーの技術)。1937年ディズニー「白雪姫」長編カラーに対抗したのが、フライシャーの1939年「ガリバー旅行記」、さらに1941年の長編第二作が本作。これが初見。「白雪姫」の完成度の高さには届いてないが、これもなかなか面白い。童話じゃない、現代の新しい物語を作ろうという意欲が見えるし、アニメーションにも随所に実験的な試みがあって面白い。個性的なキャラも素晴らしい。宮崎駿がアニメータ必見という意味がよく分かる。特に群像の動きは細かくて凄い、気が遠くなるような作業が感じられる。

http://www.ghibli-museum.jp/batta/