電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「きみはいい子」

呉美保監督、中脇初枝原作。桜ヶ丘小学校4年2組の担任、新米の岡野(高良健吾)はクラスをまとめられず学級崩壊寸前。夫の単身赴任で娘あやめと二人で暮らす雅美(尾野真千子)は娘につい暴力を振るってしまうが、やがてママ友の陽子(池脇千鶴)と仲良くなっていく。一人暮らしの老人あきこ(喜多道枝)は認知症気味だが、自閉症の少年・弘也(加部亜門)と知り合う…。原作未読、5本の短編から3本をうまく融合させているらしい。全体には「そこのみにて光輝く」(id:zom-1:20140518#p1)などよりはストレートなメッセージ性を持っているが、押し付けになりそうな所の直前で止めている。最後の子供への宿題からの展開などは、ギリギリに許せる限界だとは思うが、そこを違和感感じさせないで丸く表現しているのはいい。子供たちの演技の自然さも効果的。細部に気の利いた演出になっている。脇役ではあるが池脇千鶴喜多道枝は上手いな、やはり。

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