ポン・ジュノ監督。全員失業中で半地下に住む一家、父キム・ギテク(ソン・ガンホ)、息子ギウ(チェ・ウシク)、娘ギジョン(パク・ソダム)、母(チャン・ヘジン)。ギウは友人からIT企業CEOのパク氏(イ・ソンギュン)の娘の家庭教師を頼まれる。その豪邸には、パク氏、妻ヨンギョ(チョ・ヨジョン)、娘ダヘ(チョン・ジソ)、息子ダソン、家政婦ムングァン(イ・ジョンウン)が住んでいたが…。韓国初のパルムドール受賞作品、これは面白かった。予想を2つ3つ超えた驚きの展開をしながらも、最後には元へ戻っていく脚本の上手さにはシビれた。上下の空間、見通しや移動、水や明暗を使った映像表現も素晴らしい。匂いの使い方も冴えてる。社会派なのに十分エンタメなとこがいい。メタファーとしての水石も色々感じるものがあるなあ。ポン・ジュノは「スノーピアサー」で格差の世界表現に大失敗したが、見事にリベンジしてくれた。しかし「ジョーカー」といい、最近の傑作が格差社会を背景にしたものばかりだというのは象徴的で怖い傾向ではある。
