電子竹林:Blog

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「オフィサー・アンド・スパイ」-J'accuse-

ロマン・ポランスキー監督、ロバート・ハリス原作。1894年、ユダヤ系のフランス陸軍大尉ドレフュス(ルイ・ガレル)はスパイ容疑で終身刑を言い渡される。対敵情報活動を率いることになったピカール中佐(ジャン・デュジャルダン)はドレフュスの無実を示す証拠を発見するが、上層部はそれを隠蔽しようとする…。19世紀末のフランスの有名な冤罪、ドレフュス事件の話。基本は史実そのままで、軍の体面と権力に対抗していく戦いが見どころではあるのだけど、興味がないとまったくつまらないかもしれない。反ユダヤからシオニズムの誕生の背景であり、重厚で社会性もあって個人的にはよかった。ユダヤ迫害で苦労したポランスキーらしい展開かと思わせたが、ドレフュスは結構、頑固だけど嫌なヤツ感があるのが面白い。ベネチアで銀獅子賞。しかしロマン・ポランスキーというと、作品よりも前に、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」でも描かれていた、シャロン・テートを思い出してしまうのが悲しい。

https://longride.jp/officer-spy/