ロドリゴ・ソロゴイェン監督脚本。フランス人の夫婦アントワーヌ(ドゥニ・メノーシェ)とオルガ(マリナ・フォイス)は、スペインの山岳地帯ガリシアの村へ移住し自然農法の農業を続けていた。風力発電のプロジェクトをめぐって夫婦と村人の意見は対立し、隣人の兄弟の嫌がらせがエスカレートしていくが…。2022年ゴヤ賞で主要9部門を受賞、東京映画祭でもグランプリ。実際の事件をベースにした話、というのが恐ろしい。都会の田舎の対立、地方の貧困、隣人との関係、と普遍的な問題が題材で、誰にもこの恐怖感は伝わると思う。最初の馬のシーンがここに繋がるのかと分かった時はかなり驚いた。そういえば「わらの犬」も確かに田舎暮らしの話で、これと共通したものがあったのか。
