電子竹林:Blog

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「本が好き、悪口言うのはもっと好き」

高橋俊男 文春文庫。なかなか面白かった。話は、非常に多岐に渡って統一性がないが、それぞれ面白い。文、言葉、文体に関する様々な話題(というかイチャモン、真っ当ではあるが)、新聞醜悪録、書評、支那という言葉について、ネアカ李白とネクラ杜甫、他エッセイ。「ネアカ李白とネクラ杜甫」が特に面白かった。学校で漢詩を勉強する前にこの文を読ませておけば、興味が10倍ぐらい増すと思う。人間味ある生の李白杜甫なんぞ、考えた事もなかったので実に新鮮だった。著者の中国文学先攻で、著書に「李白杜甫」「水滸伝の世界」「水滸伝と日本人」などがある。ちょっと読んでみたいと思う。