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「封印された数字」- The Holland Suggestions - John Dunning

ジョン・ダニング 、ハヤカワ文庫 、松浦雅之訳。「死の蔵書」、「幻の特装本」のジョン・ダニングの処女作。前の二作が大人気だったので、急遽、出版したという所かな。本書「封印された数字」が生まれたのは1973年。確かに処女作らしい、まだ文章や構成の下手さが目立つけれど、面白い部分もある。ストーリは簡単に言えば潜在意識、催眠術を使った宝探しの物語。あまり説明されないままに、潜在意識の導かれるままに行動していく主人公、その不思議さがある種の魅力的を作っている。不思議な展開の魅力は、デビット・リンチ的と思えた。