電子竹林:Blog

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「クライム・ゼロ」- Crime Zero - Michael Cordy

マイクル・コーディ 内田昌之徳間書店2008年米国、世界有数のバイオテクノロジー会社、バイロベクター・ソリューション社の創設者アリス・プリンスとFBI女性長官マデライン・ネイラーは、<良心>という名の、男性のみが有する犯罪誘発遺伝子を破壊するウイルスを開発しようとする。FBI特別捜査官ルーク・デッカーは密かに改変されたDNAの存在を知り、行動遺伝学者キャスリン・カーと共に調査をするが、裏では<クライム・ゼロ>というプロジェクトが進行していた…。「イエスの遺伝子」のコーディ次回作という事で期待度満点、結果的には結構面白かった。後半になるに従い話が大きくなり過ぎるが、いかにもエンターテイメントな展開で楽しんで読める。背景となる、ユートピア主義、フェミニズム、男女の性差などを狭い世界で論じないで、全人類相手にしている所がなんとも凄い。