電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「ケッヘル」

中山可穂ドーヴァー海峡の海岸の街カレー、過去から逃げ続けている伽椰は海に向かって指揮をするモーツァルトの音楽に取り憑かれた男と出会う…。「ピアノの森」からの連想で恋愛モノなのかと読み始める。しかし、まるで違った、時間も交錯し物語は意外な方向へ。やや壮大になりすぎている部分もあるが、これは傑作。二本分の小説を交互に読んでいるような気持ちで、それが最後にどんどんと繋がって行く感じは素晴らしい。ケッヘル番号の使い方が面白い、最初「博士の愛した数式」みたいだと思った。(memo:p286"モーツァルトはどこにでもいる")(memo:熱狂的モーツァルトファン=モーツァルティアン)

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