電子竹林:Blog

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「題名のない子守唄」- La Sconosciuta -

ジュゼッペ・トルナトーレ監督脚本、エンニオ・モリコーネ音楽。北イタリアのトリエステにやって来たイレーナ(クセニャ・ラポポルト)、彼女はアパートを借り、家政婦の仕事を探し、やがて貴金属商の夫と夫人(クラウディア・ジェリーニ)、4歳になる娘テア(クララ・ドッセーナ)のアダケル家で働く事になる…。ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞5部門独占。「ニュー・シネマ・パラダイス」や「海の上のピアニスト」の印象が強い監督だけど、最初から作風の違いに驚かされる。時間を交錯させたカットの積み重ね、ほとんど謎だらけで展開し、主人公は正体も目的もまるで分からず、行動もハードボイルドでミステリアス。そして、ラストにかけての畳み掛ける展開と謎解きはなかなか見事で感動的に終わる。最終日の最終回にやっと観たけど、これは見逃さないで良かったと思わせる作品。