電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「潜水服は蝶の夢を見る」- Le Scaphandre et le Papillon -

ジュリアン・シュナーベル監督、ロナルド・ハーウッド脚本、ヤヌス・カミンスキー撮影。ELLE誌の編集長ジャン=ドミニク・ボビー(マチュー・アマルリック)が目覚めるとそこは病室。脳梗塞で倒れた彼はロックト・イン・シンドローム(閉じ込め症候群)となり動かせるのは左眼のみ。言語療法士アンリエットは瞬きでコミュニケーションをとる方法を教えるが…。大ベストセラーとなった、主人公が20万回の"瞬き"で書き上げた同名の自伝が原作(未読)、というよりはそれを書く過程の物語。難病で悲劇モノでありながら、安直な同情による感動作に走らない姿勢は邦画に見習って欲しい。そこにあるのはポジティブな人生への姿勢、ユーモア感覚も素晴らしい。特筆すべきは映像の工夫と美しさで、主人公主観での撮影が見事。物語を上手く構成している。数多くの賞を取っているのも納得出来る面白さ。(追記:原作を読む id:zom-1:20080721#p4)

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