電子竹林:Blog

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「007/慰めの報酬」- Quantum of Solace -

マーク・フォースター監督。愛したヴェスパーに裏切られたジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)はミスター・ホワイトの追求から巨大組織の存在を感じる。銀行口座の情報からハイチへ飛んだボンドは、そこでカミール(オルガ・キュリレンコ)と出会い、組織の幹部ドミニク・グリーン(マチュー・アマルリック)を知るが…。前作「カジノ・ロワイヤル」(id:zom-1:20061229#p1)から1時間後の話。前作もかなりのスピード感だったが、今回はそれを上回る。ヤマカシのように走り、ジャッキー・チェンのように飛ぶ肉体派なアクションも健在。それも走、車、海、空とそれぞれ見せ場を作っている。傷ついた心で疾走するボンドは、出会った相手を片っ端から殺していく姿が凄まじい。悲しみ、怒りとともに許しの物語があるところがさらに人間的な深みを作っている。好みもあるだろうが、21世紀のボンド像としては個人的にはかなり好き。フォースター監督は「チョコレート」から「君のためらなら千回でも」(id:zom-1:20080224#p1) とアクション向けの監督とは思えなかったが、なかなか良かった。

http://www.sonypictures.jp/movies/quantumofsolace/