成島出監督、半藤一利原作。1939年(S14)夏、支那事変から二年、陸軍は日独伊三国軍事同盟の締結を強く主張するが海軍次官・山本五十六(役所広司)、海軍大臣・米内光政(柄本明)、軍務局長・井上成美(柳葉敏郎)たちは断固反対の立場を取っていた。8月30日、山本五十六は聯合艦隊司令長官に就任。9月のナチス、ポーランド侵攻の快進撃により翌年、三国軍事同盟を締結。対米戦回避を願う山本だったが、密かに黒島亀人(椎名桔平)による真珠湾攻撃の立案を進めていた…。三国軍事同盟反対、真珠湾攻撃、ミッドウェイ海戦、ガダルカナル島、戦死までを描く。全体に山本五十六を肯定的に描いて、観る人によっては印象は違うだろうけど、映画的にはまあまあ。戦闘風景は意外に少なく、人物像の描写が中心になっている。戦争景気を期待する市民や、新聞社の方が批判的に表現しているのが面白い。(半藤一利も山本も、先祖は長岡藩士)