電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「北のカナリアたち」

阪本順治監督、那須真知子脚本、湊かなえ原案「往復書簡」の一編「二十年後の宿題」。東京の図書館を退職した川島はる(吉永小百合)の元へ、20年前に夫(柴田恭兵)と暮らした島の分校での教え子、信人(森山未來)が重要参考人となっている殺人事件について刑事がやってくる。はるはかつての教え子、真奈美(満島ひかり)、直樹(勝地涼)、結花(宮崎あおい)、七重(小池栄子)、勇(松田龍平)の元を訪ね北海道へ向かうが…。宣伝は「二十四の瞳」みたいな爽やかな雰囲気だけど、まるで違って湊かなえ風なミステリー。「贖罪」に近いかな。過去の事件に絡み、さまざまな謎が連鎖的に解けて行く引っ張り方はかなり上手い。原作未読だけど、元が短編だからこれは脚本の上手さか。那須真知子は夫監督「デビルマン」 (id:zom-1:20041009#p1)での汚名返上の印象。それぞれの役者、子役も印象的。予想外の面白さがある映画だった。

http://www.kitanocanaria.jp/