電子竹林:Blog

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「ボーダーライン」-Sicario-

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、テイラー・シェリダン脚本。FBI捜査官のケイト(エミリー・ブラント)はメキシコの麻薬組織ソノラ・カルテルによる死体発見を機会に、特別捜査官マット(ジョシュ・ブローリン)の対メキシコ麻薬カルテルの部隊に参加することになる。ケイトはマット、謎のコロンビア人のアレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)たちの部隊とともにカルテルの幹部の身柄を受け取りにメキシコへ向かうが…。主人公ケイトが作戦的には脇役になっていて、全貌がまるで見えていない設定がうまく不気味さを作っている。全体に息をするのを忘れるほどの緊張感の連続、特にクライマックスのデル・トロがシーンの息苦しさはそれまでの見せ場をすべてかっさらっている程に迫力ある。前作「プリズナー」(id:zom-1:20140516#p1)も悪くはなかったが、あの善悪の境界を突きつけてくる感じを、より洗練させて見せてくれている。スカっとした感じゼロなのは前作と同じだが、より洗練され完成されたスタイル 。原題のSicarioとはスペイン語で『殺し屋』の意。

http://border-line.jp/