三池崇史監督。新宿のヤクザ加瀬(染谷将太)は刑事の大伴(大森南朋)と共に、組の覚醒剤を横取りする計画を立てる。デリヘル嬢モニカ(小西桜子)に罪を着せる計画が、余命数ヶ月を宣告されたばかりのボクサー葛城(窪田正孝)がモニカを助ける事による筋書きが狂う。組の武闘派・権藤、市川(村上淳)、ジュリ(ベッキー)、対立するチャイニーズ・マフィアのチアチー(藤岡麻美)たちがクスリを追うが…。三池崇史はホントに当たり外れがあるが、その中でもこれは面白い方の三池。予告編では葛城とモニカの逃走劇のように思えるが、もっと人間模様が複雑に交差した展開。脇役もみな個性的で、ヘンな奴らばかりの中でも特別にヘンなベッキーはいい。歌舞伎町から千葉の田舎と、メリハリのある舞台もダイナミック。ホームセンターの使い方も面白い。チャイニーズ・マフィアの中でもチアチーが個性的だと思ったけど、この藤岡麻美って日本人なのか。そしてディーン・フジオカの妹とは。ヤクザ映画へのリスペクト感もちょっと面白い。
