電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「ボヤンシー 眼差しの向こうに」-Buoyancy-

ロッド・ラスジェン監督。14歳のチャクラ(サーム・ヘン)は、カンボジアの貧しい田舎での農作業から逃れるため家を出て、タイへ稼ぎに来るが密入国のブローカーに金が払えず奴隷として漁船に乗せられる。そこは劣悪な環境で船長に支配され、拷問、殺人が日常的な場所だった…。全編、かなり壮絶、重苦しい展開。「蟹工船」 と比べても地獄のレベルがまったく違う。これが取材から作られた話だというのが、重苦しさを倍増させる。"ドッグフードになる"って一言だけで、この地獄と我々の世界は無関係ではない、繋がっていると考えさせる巧さ。初長編作とは驚きのオーストラリア人監督。ラストのまとめ方もうまいなあ。 https://buoyancy-movie.com/