電子竹林:Blog

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「悪なき殺人」-Seules les betes-

ドミニク・モル監督。フランスの山間の村でパリのエヴリーヌ(バレリア・ブルーニ・テデスキ)の失踪事件が起きる。一人暮らしの農夫ジョゼフ(ダミアン・ボナール)が疑われるが、ジョセフの不倫相手アリス(ロール・カラミー)、その夫ミシェル(ドゥニ・メノーシェ)も秘密を持っていた。事件はパリのマリオン(ナディア・テレスツィエンキービッツ)、さらにコートジボワールのアルマン(ギイ・ロジェ・“ビビーゼ”・ンドゥリン)と繋がっていくが…。殺人のミステリーだが、それぞれの心の闇と偶然が作り出した人間関係と事件がメインで、それを解き明かしていく展開が見事。コートジボワールまで広がって、やっと関係性の謎がとけていく様が綺麗に決まっている。こういうミステリーの形もあるのかと感心した。地味だがなかなか面白い。2019年東京国際映画祭の上映時タイトルは「動物だけが知っている」。

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