電子竹林:Blog

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「ナチスに仕掛けたチェスゲーム」-Schachnovelle-

フィリップ・シュテルツェル監督、シュテファン・ツバイク原作「チェスの話」。ウィーンの公証人ヨーゼフ(オリバー・マスッチ)は、久しぶりに再会した妻アンナ(ビルギット・ミニヒマイアー)とともにアメリカへ向かう客船に乗り込む。ナチスドイツに併合されたオーストリアで、ヨーゼフはゲシュタポのフランツ=ヨーゼフ・ベーム(アルブレヒト・シュッフ)から、貴族の資産の預金番号を教えるよう迫られ、監禁された記憶が現実と交差するが…。邦題はちょっと違うような、合っているような、全体にはヤヤこしい構成。ナチスの支配、狂気じみた世界を、上手く交錯させた展開は効果的だし面白みがある。原作者は、1934年に英国へ亡命、ブラジル、アメリカを転々とし1942年にこの原作を最後に自殺、というのは悲しい現実。原作読みたいが、電子版はないのかあ…。

https://royalgame-movie.jp/