電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「イノセンツ」-De uskyldige-

エスキル・フォクト監督。ノルウェー、郊外の団地に引っ越してきた一家、両親と幼いイーダ(ラーケル・レノーラ・フレットゥム)と重度自閉症の姉アナ(アルバ・ブリンスモ・ラームスタ)。夏のバカンスで閑散とする団地の中、イーダはアナの世話しながら遊んでいたが、不思議な能力を持つベン(サム・アシュラフ)、さらにアナと心を通わせるアイシャ(ミナ・ヤスミン・ブレムセット・アシェイム)と知り合う…。観ながら大友克洋童夢」を思いだしたが、ホントに製作者のインスピレーションはそこにあるらしい。サイキックものではあるが、モダンホラーらしく巧みに興味を惹きつける、その作りが好き。夏休みの、暇な子供たちが中心で、大人がほとんど絡んでこない世界の描き方が上手い。子供たちもすごく自然で、それだけに不気味。団地という舞台も効果的に使っているのは、さすがに「童夢」が基本にあるところか。監督は、「わたしは最悪。」の脚本家で、監督はこれが二作目。撮影シュトゥルラ・ブラント・グロブレンが作る、普通だけど不気味な風景も印象的。

https://longride.jp/innocents