電子竹林:Blog

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「キリエのうた」

岩井俊二監督脚本。東京の路上で歌うキリエ(アイナ・ジ・エンド)に、イッコ(広瀬すず)は声をかけマネージャーとなる。かつて、帯広の高校生だった二人は、イッコの家庭教師・夏彦(松村北斗)を通じて知り合っていた。またさらに昔、大阪の小学校教師・寺石風美(黒木華)は幼いキリエを保護し、石巻からの大学生・夏彦に連絡を取っていた…。4つの時代と場所を交錯させる物語の作り方が上手い。13年という時間のドラマだが、たった13年間の出来事なのかと思わせるところもある。このエモーショナルな驚きがある展開に、三時間はまったく長く感じない。BiSHのアイナ・ジ・エンドのササクくれた深みがある声が、物語に妙に合って感じる。アイナは演技は苦手そうだけど、まあそういう役なので自然に感じる。あと、広瀬すずのコスプレぶりはかなり楽しい。風琴(村上虹郎)はいい役だったが、出番少なめだったかな。カメオ出演は多数。キリエはキリスト教で"主よ"を意味して、"キリエ エレイソン"(憐れみの讃歌)は礼拝における祈りの一つ、らしい。

https://kyrie-movie.com/