電子竹林:Blog

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「隣人X 疑惑の彼女」

熊澤尚人監督、パリュスあや子原作「隣人X」。宇宙からやってきた難民、Xという生命体の受け入れを米国に続き日本も決定。人間そっくりとなるXを見つけ出そうとする週刊誌記者の笹憲太郎(林遣都)は、柏木良子(上野樹里)、台湾からの留学生リン・イレン(ファン・ペイチャ)を狙う。柏木良子は父(酒向芳)、母(原日出子)と住む住む平凡な女性だが、憲太郎は良子に近づき親密となる。一方リン・イレンは居酒屋のバイトでミュージシャンを目指す拓真(野村周平)と仲良くなるが…。最初、楠本哲の同名コミックと思っていたが、まったくの別物が原作だったのか。原作未読。宇宙からの難民というSF設定を使いながら、そこには特殊能力などの要素はない。実際の難民や差別意識を真っ向から取り上げているのは、日本の閉鎖的な社会を映していて社会性があってよい。ジャーナリズムへの批判的な視点も悪くない。誰がXなのかという推理性もラストへかけて盛り上げてくれる。とはいえ、かなり地味な展開の映画でもある。

https://happinet-phantom.com/rinjinX/