電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「さくらん」

蜷川実花監督(初)、安野モヨコ原作、タナダユキ脚本、椎名林檎音楽…とガーリーな面々。8歳で吉原の遊郭、玉菊屋に売られた少女はきよ葉と名付けられ、やがて吉原一の花魁、日暮(土屋アンナ)となる…。予習として原作第一巻を読み返したばかり。原作の雰囲気を映像にするのは難しいだろうなと予想していたが、最初30秒の数カットの構図ですでに不安を感じて、30分ぐらいではもう飽き飽きして終わりを待ち続けた。写真は嫌いじゃなんだが、映画となると蜷川実花の色彩センスはまるで出てない。極彩色と言っても、例えば鈴木清順と比べたら色彩感覚の陳腐な事。土屋アンナではきよ葉17歳時代の瑞々しさは無いし、花魁時代の艶はまるで感じられない。唯一良かったのは菅野美穂夏木マリも悪くない。異業種から担ぎ出されて映画撮ってしまって汚点を残した桑田圭祐、村上龍椎名桜子などなどと共に蜷川実花の名前は記憶されるだろうな。安野モヨコの夫・庵野秀明が0.5秒ぐらい出演。

http://www.sakuran-themovie.com/