荻上直子監督。須藤依子(筒井真理子)は夫・修(光石研)の突然の失踪から、新興宗教・緑命会で祈りと勉強会の日々を送っていた。すでに拓哉(磯村勇斗)は関西へ進学、就職していたが、ある時、修が突然に現れガンであることを告げるが…。荻上直子は「かもめ食堂」からずっと観ているが、個人的には、いままでの作品の中で一番評価できない出来上がりかなあ。今までの彼女っぽいオフビート感は皆無な人間ドラマ。好みもあると思うけど。宗教、災害、家族、差別、偏見、さまざまな要素があるけど、どれもこれも中途半端。筒井真理子の存在感はいつものように凄いんだけど、まるで活きてない。平岩紙、江口のりこ、木野花、キムラ緑子とかも登場しているだけか。聴覚障害者の津田絵理奈は、役も深みがあって面白いのだけど、物語の中では活きてこなかったな。
