電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「インドの時代~豊かさと苦悩の幕開け」

中島岳志。ほとんど知識が無かった今のインドについての新鮮な話ばかり。特に経済成長下でのヒンドゥーナショナリズムの話は面白い。伝統的共同体から引き離されアイデンティティ・クライシスに直面する人々に提示されるヒンドゥー・ラーシュトラ(ヒンドウー・ネイション)という宗教的疑似共同体、古代インドではダイト(不可触民)差別や女子幼児婚,寡婦の再婚禁止、寡婦の殉死(サティー)などのヒンドゥー的悪習は存在せずにイスラーム王朝の支配により構築されたと主張…うーむ凄い。RSSの作ったパンフレットにはパキスタンバングラディシュ、スリランカミャンマーまでインドの領土として描かれているのも驚き。また、インドのペットブーム、逆輸入された神秘性でのヨガやヒーリングというのも不思議。映画のシャールク・カーン「スワーデス」2000年ゴーワーリカル監督で表現される過剰な消費世界への反省、人間的つながりの回復、心の豊かさ…観てみたい。(memo:NRI =Non Resident Indian)(memo:インドの50%は25歳以下、2005年国連調べ:インドでは一日2ドル以下で生活する貧困層が79.5%、一日1ドル以下の最貧層が35%)(memo:多一論=多様な物は1なるものの形を変えた具体的、落合仁司"およそまともな宗教で多一神教でないものなど存在するはずもない")(memo:マザー・テレサキリスト教から改宗させようとするバチカンからの侵略者、という意見)

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4103027517/