園子温監督脚本、古谷実原作。貸しボートの小屋に住む中学3年生の住田祐一(染谷将太)の夢は、ごく普通の人生を送る事。母(渡辺真起子)は中年男と付き合い、父(光石研)は借金して蒸発中。近の野原では震災で家を失った夜野(渡辺哲)たちが生活している。そして、同級生の茶沢景子(二階堂ふみ)は住田に恋い焦がれている…。原作のコミックとは印象がかなり違い、ドロドロしたメンタルな感じはずっと弱い。周りの友達関係も省略されている。原作自体の魅力はほとんどない。それでもいい印象を持つのは、染谷将太と二階堂ふみのせいだろうな。茶沢は「恋の罪」(id:zom-1:20111201#p1)で見せた監督の女性観の裏返しのような存在。震災を設定に使いたいのも分かるけど、そこはちょっとズルい感じがする。
