電子竹林:Blog

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「連鎖」

真保裕一 講談社文庫。「震源」に続いて、再び真保裕一。第三十七回江戸川乱歩賞受賞作。チェルノブイリ原発事故による汚染食品の三角輸入問題、横流しの調査から話が発展するハードボイルド・ミステリ。食品汚染というネタや、主人公が元厚生省食品衛生監視員、輸入食品の検査員というのが面白い設定。しかし、ネタとして面白いのが最後までついてきて無いのが残念。全体に冗長な感じがする。一つポイントになっている埠頭での車での自殺のトリックだけど、ちょっと無理やりな気がしないでも無い…、確かに意外だったけど(^^;)。やはり、真保裕一は「奪取」が突出して面白いのかなあ。