電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「チーム・バチスタの栄光」

海堂尊。東城大学医学部付属病院のチーム・バチスタは奇跡的な成功を収めていたが、三例続けて術中死が発生。不定愁訴外来責任者の田口は内部調査を依頼されるが、さらに厚生労働省の変人役人・白鳥も調査に参加して来た…。第4回「このミス」大賞受賞作。前半は天才外科医やそれをサポートするオペ看、ちょっと変わった麻酔医など人物配置が「医龍」そっくりだと思いつつ、各自の手術中の視点の違いがミステリー的にワクワクさせる。後半になると、白鳥が絡んで来て随分と雰囲気が変わる。全体には描写力が弱いとは思ったが、キャラクタの作り方も医療の内部の描き方もそれなりに良かった。動機や手段となると、やや弱い。医療ミステリーのロビン・クックみたいなお手本と比べてしまうのが酷かな。単純に読み物としては面白いが医学ミステリとし てはもう一息。

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