電子竹林:Blog

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「ハンティング・パーティ」- The Hunting Party -

リチャード・シェパード監督脚本、スコット・アンダーソン原案。1992年~1995年のボスニア・ヘルツェゴビナ紛争が集結してから5年、2000年のサラエボ。かつての名戦場リポーターのサイモン(リチャード・ギア)は、カメラマンのダック(テレンス・ハワード)、新米テレビプロデューサーのベン(ジェシー・アイゼンバーグ)とともに、500万ドルの賞金がかかった戦争犯罪人"フォックス" を追う事になるが…。冒頭には映画の中の"まさかと思う部分が真実"というメッセージが…、最後には映画の中の真実のエピソードを教えてくれる。民族浄化、レイプと強制出産など、ボスニア紛争の暗部をストレートに描くのかと思えば、ラストにかけて暴かれていく国際政治の闇、戦争の裏側には驚かされた、そういう映画だったのかと納得。巧みに計算された社会派映画。全体に粗い展開ではあるが、そこがリアル。フォックスのモデルになった戦争犯罪人ラドヴァン・カラジッチを追ったジャーナリストの体験が元になっている。1984年のサラエボ・オリンピックの廃墟を始め、あちらこちらの戦争の傷跡も痛々しい。戦場でアドレナリン出まくりのリチャード・ギアテレンス・ハワードのクレージさもいいが、ジェシー・アイゼンバーグのボンボンらしさもいい味を出していた。

http://www.huntingparty.jp/