電子竹林:Blog

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「孤高のメス」

成島出監督、加藤正人脚本、大鐘稔彦原作。1989年、中村浪子(夏川結衣)がオペ看を勤める、さざなみ市民病院は大学病院に依存した疲弊した地方病院だった。ピッツバーグ大学で肝臓移植を専門とした当麻鉄彦(堤真一)は、第二外科医長としてさざなみ市民病院へ赴任、困難なオペに対応していくが、第一外科医長の野本(成瀬勝久)たちの反発を招いていった…。1989年のコミック「メスよ輝け!!」の原作者本人(高山路爛名義)による小説化が原作、未読。硬派で社会派、感情を抑えながらも心に響くヒューマンドラマ。余りにリアルな手術シーンは圧巻、その緊張感の出し方も巧み。悪役側がややステレオタイプなのは気になるが、その他の役者はみんないい演技をしている。原作未読だけど、浪子の視点を中心に持ってきて、大きく物語を刈り込んだのも成功の要因だろう。

http://www.kokouno-mes.com/