電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「累 かさね」

佐藤祐市監督、松浦だるま原作。伝説の女優を母に持ち、キスをすると顔が入れ替わる不思議な口紅を持つ淵累(芳根京子)は母の十三回忌で羽生田(浅野忠信)と出会う。羽生田は、舞台女優の丹沢ニナ(土屋太鳳)の代わりを累に頼むが…。原作はかなり好き。映画はニナのところまで。実写化には二人分の演技力、女優の光と闇が必要だけどさすがに土屋太鳳では厳しい。演出効果で補ってもぎりぎり「カモメ」は許せても「サロメ」はまるでダメだ。心の闇の部分もまるで出てない。累は普通に美人に傷があるだけ。「ブラック・スワン」(id:zom-1:20110521#p1)ぐらいの力があればなあ。まあ詰まらなくはないのだけど、これでは原作が勿体無い。続編が作れそうな終わり方をしているが、どーなんだこれは。

http://kasane-movie.jp/