電子竹林:Blog

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「フェイブルマンズ」-The Fabelmans-

スティーブン・スピルバーグ監督。ニュージャージー州、1950年代。サミー(ガブリエル・ラベル)は初めての映画館で観た「地上最大のショウ」から映画に夢中になり、8ミリカメラをプレゼントされる。技術者の父ミッツィ・フェイブルマン(ミシェル・ウィリアムズ)、ピアニストの母バート・フェイブルマン(ポール・ダノ)、三人の妹の一家、そして父の助手ペニー(セス・ローゲン)たちに見守られながらサミーは成長していくが、やがて父の仕事でアリゾナ州フィニックスに越すことになるが…。なぜ評判いいのか理解できないなあ。スピルバーグらしい切れ味は皆無、エピソードも凡庸。映像も面白みがない。なんでこんなになっちゃったんだろう、と考えさせられた。黒澤明の「まあだだよ」みたいな、やりたい事をやっているって印象。自叙伝的な価値しかないなあ。アカデミー賞でノミネートされていることも理解できない。「エンドロールのつづき」のサマイ少年からみたら夢のような生活なのに不満多いし。ラストのスタジオのシーン、アングルについてはジョン・フォードの言葉そのままだけど(あのアドバイス自体が陳腐じゃない?)、そこで地面が濡れているけど、あれは何かの暗喩なのか。「地上最大のショウ」は観ているけど、列車のシーンは完全に忘れていた。ショーのシーンばかり印象深いがやはり観ているところが違うんだな。

https://fabelmans-film.jp/