電子竹林:Blog

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「白鍵と黒鍵の間に」

冨永昌敬監督。南博原作「白鍵と黒鍵の間に ジャズピアニスト・エレジー銀座編」。バブル経済の日本、1988年。銀座のキャバレーでピアノを弾く博(池松壮亮)は、ある男(森田剛)のリクエストで「ゴッドファーザー 愛のテーマ」を演奏する。しかし、それは銀座ではヤクザの会長・熊野(松尾貴史)だけが南(池松壮亮)に演奏させられる曲だった。博、先輩ピアニストの千香子(仲里依紗)、バンマスの三木(高橋和也)たちは騒動に巻き込まれていくが…。ジャズピアニストの南博のWeb日記を出版したエッセイが原案。未読だが、かなり違う内容だとは思う。監督は「南瓜とマヨネーズ」「パンドラの匣」など、不思議な空気感を作るが、それともちょっと違う路線か。映画は構成も、人物も、展開も80年代っぽくてかなりヘン、癖があって人を選ぶかも。私は鈴木清順の不条理な展開を連想した。個人的に嫌いじゃないけど。クリスタル・ケイなどが出ているが、全体にはジャズが少なめなのはちょっと残念な印象。博の先生である宅見(佐野史郎)が語る、ノンシャラントという言葉もあんまり意味が生きてなかったように思う。

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