電子竹林:Blog

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「ラ・ヴィタ・イタリアーナ」-La Vita Italiana -

坂東眞砂子集英社。「La Vita Italiana」は直訳すれば「イタリアの生活」(ちなみに映画「ライフ・イズ・ビューティフル」は「LaVita e Bella」)。坂東眞砂子は「死国」「狗神」「蛇鏡」とホラーばかり読んでいるが、これはイタリアに関するエッセイ。日本の田舎で過去の因縁に縛られたホラーと、能天気なイタリアのエッセイが同じ著者から生まれるというのはちょっと驚きであり、そこがまた面白い。前半は「旅の涯ての地」の執筆のために滞在したパドヴァヴェネツィアの話。後半はタヒチに移ってからイタリアを再訪した時の話。イタリアの知り合いから、日本人がイタリアで生活する大変さをよく聞いているので、特に前半のイタリアに住む事になった時の騒動が面白く読めた。