電子竹林:Blog

はてなダイアリーより引っ越し済み、主に映画

「クワイエットルームにようこそ」

松尾スズキ監督脚本原作。売れっ子放送作家の鉄雄(宮藤官九郎)と同棲するフリーライターの明日香(内田有紀)は原稿の締め切りに追われていた、が、気がつくと精神科の女子閉鎖病棟保護室、通称クワイエットルームで目を覚ました。そこはステンレスの心を持つ冷酷なナース(りょう)、過食症の西野(大竹しのぶ)、食べたくても食べられないミキ(蒼井優)たちがいた…。原作(未読)は第134回芥川賞候補、それを自身が監督脚本というのは見物。全体にはいい話、適度に笑えてラストは感動へ持っていく。明日香の心の奥が徐々に見えてくる展開はなかなか上手いが、やや雑な部分も多い。特に他の患者の描き方はどうも浅くて、ゆえにラストは甘く感じる。蒼井優は存在感あるけど活躍も少なくもったいない脇役。主人公がなぜ内田有紀という疑問もある。大人計画を中心に劇団系はいいとして、さらに漫画家、映画監督(庵野秀明塚本晋也)、なぜか俵万智という謎な出演者多数。

http://www.quietroom-movie.com/